今夜は、数ヶ月前に天城ハイランドに越して来られたSさんのお宅で、ちょっと遅くなった引越し祝のバーベキュー・パーティが開催されました。
あまり知られていませんが、熱川には、「ご当地銘柄」の熱川高原ポークという豚がいます。熱川温泉街から2~3km天城山に上った、標高約300mの山すそで、大麦だけを餌として飼育されているそうです。と、言うわけで、今夜のメインはこの熱川高原ポークのはずでした。
ところが!
この見事なやまめに、すっかり主役の座を奪われてしまいました。
実は、Sさんのご主人が釣りが大好き、と聞いた天城ハイランドの先輩Yさんが、パーティの始まる直前に、山あいの渓流の秘密の釣り場に案内したのだそうです。
当然Sさん、ご自慢の竿や釣り道具を持参していなかったため、急ごしらえの、竹の枝の先に針と糸をくくりつけただけの、まるで旧石器時代のような代物を持ってのことでした。
Sさんは、もっぱら海派ですが、ポイントを探して命がけで渓流を登った釣り仲間の話は聞いていて、やまめ釣りの難しさは熟知しています。ところが、先祖が釣られたDNAが皆無としか思えないような、警戒心が欠落した良い子やまめたちが、一時間たらずの間にこんなに釣れてしまいました。Sさん、未だに夢みたいだと首を振り振り(でも、とってもうれしそうに)つぶやくのでした。
息子さんは、今夜はもっぱら手製のバーベキュー炉での焼き係。いわなと熱川高原ポークと愉快なお話の三重奏で、天城ハイランドの夜はふけてゆくのでした。
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